経済学部シラバス
2023年度(令和5年度)
Syllabus
経済史2
履修年度 | 2023 |
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講義コード | 11C0110303 |
科目名 | 経済史2 |
開講期 | 2期 |
担当者氏名 | 髙橋 美由紀 |
履修年次 | 2年生 |
単位数 | 2 |
校舎 | 品川キャンパス |
授業形態 | 講義 |
授業の目的 | 本講義の目的は、人間がいかに動物を家畜化し、経済的利用をおこなってきたのかを理解することにある。主に対象とするのは牛馬である。牛馬は前近代社会における重要な生産要素であり、また労働との代替が「勤勉革命」として捕らえられる。牛馬の歴史および農業について、日本ばかりではなく、世界にも目を向けて人間の歴史とともに考えていく。また、歴史とともに変化する牛馬と日本社会との関係に関し馬の軍事利用にも言及する。 |
到達目標 | 日本の経済社会が牛馬を中心とする家畜との関わりの中でどのような足跡をたどってきたのかを、世界の他の社会にも目を向けて理解し、その良い点と悪い点を把握し、自分なりの見解が述べられること。また、経済史において重要ないくつかの用語や、牛馬の時代とともに変遷する経済史的意義に関してきちんと説明ができること。 |
授業外学修内容・授業外学修時間数 | 受講前に配布資料をダウンロードし、熟読し、分からない箇所は個人で調べておくこと(講義前2時間、講義語2時間、計60時間以上)。 |
授業計画 | 【第1回】経済史への様々なアプローチと歴史人口学(Historical Demography) 【第2回】農業革命(Agricultural Revolution) 【第3回】産業革命(Industrial Revolution)と勤勉革命(Industrious Revolution) 【第4回】生産要素としての家畜:牛馬の役割 【第5回】軍事と馬の役割 ヨーロッパ、中国、日本など 【第6回】遊牧民族と牛馬 【第7回】農村と牛馬 【第8回】都市と牛馬 【第9回】輸送と牛馬 【第10回】人口と牛馬 【第11回】馬匹改良と経済 【第12回】明治期の産業と牛馬 【第13回】大正・昭和期の産業と牛馬そして農耕機械 【第14回】産業の変化と機械:家畜からロボットへ 【第15回】 まとめ 歴史的資料や英語文献も用いる。 |
成績評価の方法 | 毎回授業後に課すMicrosoft Formsによる小試験による(60%)および学期末試験(40%)。ただし、学期末試験が行えない場合には、Microsoft Formsによる小試験を100%とする。 |
フィードバックの内容 | 小試験に関しては次週にコメントをおこなう。 |
教科書 | 『使用しない』 |
指定図書 | 『最初の近代経済―オランダ経済の成功・失敗と持続力 1500〜1815』J・ド・フリース (著), A・ファン・デァ・ワウデ (著), 大西 吉之 (翻訳), 杉浦 未樹 (翻訳) 名古屋大学出版会 2009 『「馬」の文化と「船」の文化 新装版: 古代日本の中国文化』福永 光司 人文書院 2018 『江戸の飛脚―人と馬による情報通信史』巻島 隆 教育評論社 2015 『経済社会の歴史』中西聡他 名古屋大学出版会 2017 『歴史人口学の世界』速水 融 岩波書店 2012 『馬・車輪・言語(上)』デイヴィッド・W. アンソニー (著), 東郷 えりか (翻訳) 筑摩書房 2018 『馬・車輪・言語(下)』デイヴィッド・W. アンソニー (著), 東郷 えりか (翻訳) 筑摩書房 2018 『The Horse in the City: Living Machines in the Nineteenth Century』Clay McShane Johns Hopkins Univ Pr 2011 『馬の世界史』本村 凌二 中央公論新社 2013 『馬と人の江戸時代』兼平 賢治 吉川弘文館 2015 |
参考書 | 『馬・船・常民』網野 善彦 (著), 森 浩一 (著) 講談社 1999 |
教員からのお知らせ | 講義内容は、履修者の希望等により変更する場合がある。Microsoft TeamsでTeamを作るので、ポータルサイトで案内するTeamコードを確認して、授業開始までにメンバー登録をすること。 |
オフィスアワー | 月曜日2限。希望する場合には事前に必ず連絡すること。 また、Microsoftのチャット等で随時受け付ける。 |
アクティブ・ラーニングの内容 | 授業前に資料を読んで確認し、講義内ではそれに沿って自己の疑問点を考えるという反転授業を取り入れている。 |
その他 | 講義参加者の希望等によって、講義内容は若干変更することもある。 |