FACULTY OVERVIEW

学部概要

学部概要

MESSAGE

学部長メッセージ

学部長

経済学部長 河原 伸哉

経済の仕組みを知って、
豊かな人生設計を

経済学は、高校までの教育課程では体系立てて学ばないので、どのようなことを研究する学問なのか具体的なイメージがわきにくいでしょう。経済学をひとことで言うならば、私たちが日々生活を営んでいる経済がどのような仕組みになっていて、どのように機能するか(あるいは、どのようなときに機能しなくなるのか)を研究する学問です。経済は社会のあり方の根幹に関わるので、経済問題をどう解決していくかによって将来の社会のあり方が左右されます。少し大げさかも知れませんが、このような意味で、経済学というのは「私たちがどこからやって来てどこへ向かおうとしているのか」について考える学問だといえるでしょう。人間は経済との関わりなしに生きていくことはできません。経済がどのような仕組みになっていて自分とどう関わっているのかを知らないのは、海図なしで人生という大海原を航海するようなものです。自分自身をよりよく知って豊かな人生設計を考えるためにこそ、経済学を学ぶ意義があるのです。
ところで、経済というのは実に複雑なシステムです。そこには多種多様な要素が存在し、それらが複雑にからみ合いながら相互作用をしています。システム全体を観察すると、無秩序な雑然とした状態から突然秩序が出現したり、その秩序があるとき突然消滅したりと、きわめて複雑な振る舞いを示します。システムに出現した秩序は、今度は個々の要素の振る舞いに影響を与え、要素どうしの相互作用を通じてシステム全体の振る舞いを変化させます。このように自己進化するシステムを「複雑系」と呼びます。複雑系における要素どうしの相互作用は一般に非線形(1+1が必ずしも2とならないような関係)なので、システム全体の振る舞いは、個々の要素の振る舞いを観察するだけでは決して理解することはできません。
経済学は、複雑系としての経済が示す多層的・多面的な振る舞いがどのようなメカニズムによって生じるかを解き明かそうとする学問である、と言いかえることもできます。したがって、経済学はきわめて間口が広く、同時に奥行きが深い学問です。経済学の勉強を有意義なものにするためには、経営学、政治学、法律学といった周辺諸分野のみならず、哲学、数学、自然科学などさまざまな分野にわたる幅広い教養も必要とされます。狭い問題意識にこり固まっていては、理解が一面的になり視野が狭くなってしまいます。どん欲なまでの知的好奇心を持って、幅広い視点から経済を見る眼を身につけてもらいたいと切に願います。

学部長プロフィール

【専門分野】国際経済学 環境経済学

【学歴・取得学位】2006年 ブリティッシュ・コロンビア大学大学院
Ph.D. in Economics

【所属学会】日本経済学会

FEATURES

学びの特色

学修の基礎
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学修の基礎
-大学で必要なアカデミックスキルを習得-

学んだことをアウトプットする場が、基本的にはテストのみだった高校までとは異なり、大学では、テストの他に、レポート、論文、プレゼンテーションなど、多種多様な方法によるアウトプットが求められます。そこで、高校までとは全く異なる学修姿勢を身につけるために、初年次の必修科目である「学修の基礎」では、「文献・資料の検索方法」、「レポート・論文の作成方法」、「発表資料の作成方法」、「プレゼンテーションの手法」について実践的に学びます。少人数クラスであることのメリットを活かして、一人一人の学生の得意を伸ばし、苦手を減らす指導ができることも「学修の基礎」の大きな特徴です。

3コース制
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3コース制
-学生1人1人に合わせたカリキュラムで、
それぞれの未来に直結する学びを-

立正大学経済学部では、「経済学コース」、「国際コース」、「金融コース」の3コースを設け、初年次より、それぞれの学生に合わせたカリキュラムを展開しています。例えば、「経済学コース」には様々な経済フィールドワークの授業が用意されており、経済学の理論体系を学ぶだけでなく、「現場の経済」に触れる機会が充実しています。「国際コース」では、世界で活躍するビジネスパーソンになることを目指して、実践的な英語力を身につける授業が充実しており、希望者は「海外語学研修プログラム」に参加することができ、その費用の一部を助成しています。また、「金融コース」では、金融・財務に対する知識の修得、関連資格の取得を目指した授業が豊富に用意されており、独自のサポート体制により、就職に有利な簿記検定、ファイナンシャルプランナー検定、宅地建物取引士などの資格取得を目指す学生に適したコースとなっています。

ゼミナール
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ゼミナール
-早い段階からの少人数による専門教育-

2年次から始まるゼミナールでは、初年次に「学修の基礎」で身につけた基礎的なアカデミックスキルをもとに、それぞれが興味を持った分野について、専門的な知識や分析手法を修得します。ゼミナールでは、少人数形式で、その分野の専門家の指導の下、文献の購読や調査、発表、討論が行われ、毎年行われる「ゼミナール大会」での発表に向けて、グループで論文を作成します。グループでの論文作成を通して、専門的な知識やスキルだけではなく、能動的なコミュニケーション能力が身に付き、グループ内でのそれぞれの強みに気づくことができる、というのが、立正大学経済学部で、ゼミナールでの活動が非常に重要だと考えられている理由です。伝統的な「経済理論」の分野だけではなく、「データサイエンス」や「環境経済学」、「都市経済学」など多様な分野のゼミナールが開講されていることも立正大学経済学部の大きな特徴となっています。

経済フィールドワーク・課外学習プログラム
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経済フィールドワーク・課外学習プログラム
-現場の経済に触れ、
将来像を明確に-

立正大学経済学部の代名詞とも言えるのが、実際に経済が動く現場に赴いて調査し、調査で得られた情報やデータを分析してまとめ、発表する、経済フィールドワーク・課外学習プログラムです。教室で経済理論を体系的に学ぶだけではなく、卒業後から長きに渡って身を置くことなる現場の経済に早い段階から触れることは、それぞれの将来像を明確にするための貴重な体験となるはずです。特に近年、あらゆる業種の会社が拠点を構える東京の都心にキャンパスがあることを活かして、東京近郊を調査地とする経済フィールドワーク・課外学習プログラムを増やしており、それぞれが「自分のやりたいを見つける」サポートをしています。

HISTORY

学部の沿革

立正大学のはじまりは今から400年以上も前、1580(天正8)年にまでさかのぼります。
学徒の教育と日蓮宗学・仏教学の研究を目的として、下総国飯高(現・千葉県匝瑳市)に檀林(学問所)を開設しました。
現在でも飯高寺として残されています。
1904(明治37)年に専門学校令によって大崎の地(現・品川キャンパス)に日蓮宗大学林が設立され、
日蓮宗大学と名称変更した後、1924(大正13)年に大学令により立正大学が設立されました。
そして戦後の1950(昭和25)年に経済学部が誕生します。
経済学部は、立正大学の社会科学系3学部(経済、経営、法)の中で最も古い学部です。

1949
昭和24年

1949

設置当初の経済学研究所

立正大学経済学研究所設置→
1965(昭和40)年に経済研究所に

1950
昭和25年

1950

沖中恒幸(経済学部初代学部長)による授業風景

立正大学経済学部設置

1951
昭和26年

1951

1951年12月に発行された経済学季報の創刊号の表紙

私立学校法により財団法人を改め、学校法人立正大学学園(立正大学、同短期大学部、立正高等学校、立正中学校)となる
立正大学経済学研究所編『經濟學季報』発行

1952
昭和27年

1952

立正大学主催講演会にて講演する石橋湛山
演題は「最近の財政及び金融
政策」

後に総理大臣となる石橋湛山が第16代学長に就任
石橋湛山と立正大学について

1963
昭和38年

立正大学経済学会設立
経済学研究所編『經濟學季報』を同『経済学会誌』に変更

1964
昭和39年

1964

開校工事開始当時の
熊谷キャンパス

熊谷キャンパス開校工事開始

1967
昭和42年

1967

熊谷キャンパスで挙行された
入学式の様子

熊谷キャンパスにおいて初めて入学式を挙行

1973
昭和48年

1973

『父兄会会報』に掲載された
石橋湛山の訃報

名誉学長・石橋湛山逝去

1988
昭和63年

立正大学大学院経済学研究科(経済学専攻)修士課程設置

1990
平成2年

1990

東京ドームにおいて行われた
立正大学の入学試験の様子

校舎建て替えのため、1988年にオープンしたばかりの東京ドームにおいて、経済学部・経営学部・文学部の入学試験を実施(以降3年間実施)

1992
平成4年

1992

竣工当時の石橋湛山記念講堂

現・品川キャンパスに石橋湛山記念講堂が竣工

1994
平成8年

立正大学大学院経済学研究科(経済学専攻)博士後期課程設置

2000
平成12年

立正大学経済学部と、中国人民大学経済学院、同大学財政金融学院(中国)及び北方交通大学(現北京交通大学)経済管理学院(中国)との間に学術交流協定が結ばれる

2010
平成22年

2010

記念懇親会にて一堂に会する
経済学部の歴代教員陣

経済学部開設60周年記念フォーラム・記念式典開催

2018
平成30年

経済学部3コース制導入(経済学コース・金融コース・国際コース)

石橋湛山と立正大学について

石橋湛山は第一次吉田内閣(1946~1947年)の際、大蔵大臣となります。その優れた経済政策は高く評価されました。
その後、 1956(昭和31)年には内閣総理大臣に就任しました。
立正大学では、1952(昭和27)年から1968(昭和43)年3月まで長きにわたり学長を務めました。
ジャーナリスト、政治家、教育者として、生涯尽力されました。

石橋湛山と立正大学について