大学院経済学研究科

「修士論文」完成までの道

 立正大学大学院経済学研究科では、教員の指導のもと、綿密な計画に基づき、修士論文を作成していきます。ここでは、修士論文をどのように書き進めていくのかをご紹介します。

修士1年生

■1期

 4月に行われる研究科ガイダンスでは、履修の方法や研究計画の立て方について、全員で説明を受けます。その後行われる懇親会では、指導を希望した教員と顔合わせをします。
 研究計画書は、指導教員とやりとりしながら、作成します。演習の時間のほかに、指導教員の研究室で議論をしながら研究計画を考えることもあります。研究計画書は全員が提出します。学生は研究の背景・目的・方法・スケジュールを記入し、指導教員は指導計画について具体的に記入します。
 その後、講義案内を見て、どのような授業を履修するか決めます。それぞれの研究テーマに関連する授業や、視野を広げるための授業など、指導教員と相談しながら授業を選択します。最終週には、留学生は研究日本語演習に参加し、論文作成に必要な日本語力を高めていきます。

(写真)講義案内
(写真)講義案内

※修士1年1期 時間割(例)

1
2 日本経済史特論1 ミクロ経済学特論1 国際文化特論3
3 演習Ⅰ
4 地域文化特論2
5 地域文化特論3
6 国際金融論特論1
7

■2期

 1期に引き続き、授業に出席して専門的知識を深めます。秋に行われる1泊2日の課外勉強会では、修士1年生は全員が発表します。自分の関心のあるテーマを教員・院生の前で発表し、どのような修士論文を書きたいのか、イメージをふくらませていきます。教員から鋭い質問が投げかけられることもあり、緊張しつつも有意義な勉強会となっています。
 就職を希望する学生は、年が明けると、就職活動を始めます。自分の関心や経済学を活かせる仕事を見つけるため、キャリアサポートセンターが主催するガイダンスに積極的に参加します。教員も親身になって就職の相談にのっています。留学生は再び、研究日本語演習に参加します。春休みには修士論文のデータを集めたり、現地調査に行く学生も多いです。

修士2年生

■1期

 春休み中に調べたことや、読んだ本などについて、指導教員とディスカッションをし、修士論文のテーマを絞っていきます。修士論文提出までのスケジュールを確認し、目次を作成します。指導教員の授業と演習、そしてより自分の関心に近い授業に出席し、専門知識を深めていきます。修士論文を少しずつ書き進め、章立てや表現を直したり、指導教員とともに、研究の方法を一緒に考えたりします。就職活動や博士課程進学のための準備を行いながら執筆するので、大変忙しい毎日ですが、院生研究室や大学の図書館をうまく利用しながら、着実に論文を書き進めます。
 留学生が参加する研究日本語演習では、修士論文執筆に必要なライティング、プレゼンの手法を学び、アカデミックな日本語力の総仕上げをしていきます。

(写真)授業の様子
(写真)授業の様子

※修士2年1期 時間割(例)

1 西洋経済史特論1
2 国際文化特論3
3 演習Ⅱ
4
5
6
7

■夏休み

 夏休みには、まとまった時間を利用して、論文を書き進めます。9月に行われる中間発表に向けて、論文の概要をまとめ、具体的な章立ても決めていきます。中間発表では、指導教員のほかに、修士論文の副査となる教員からもアドバイスを受けます。指導教員とは異なる視点からのアドバイスは、論文作成にとても役立ちます。

■2期

 演習では、修士論文提出に向けて、論理的な矛盾がないか、最終的なチェックをしていきます。1泊2日の課外勉強会にも参加します。ここでも、教員からアドバイスをもらうことができます。研究テーマについて、夜までじっくり語りあうことも可能です。
 1月上旬、修士論文を提出します。提出後は、口頭試問に備えて、自分の論文を読み直し、またどのような質問にも答えられるように準備を行います。2月に行われる修士論文の口頭試問では、論文の内容について、複数の教員から質問され、的確に回答することが求められます。
 口頭試問に合格すると、いよいよ修了です。3月、修了式に出席し、学位記を受け取り、それぞれの将来へ羽ばたいていきます。