経済学部シラバス
2023年度(令和5年度)

Syllabus

数学の世界

履修年度 2023
講義コード 14C0126101
科目名 数学の世界
開講期 1期
担当者氏名 桐木 紳
履修年次 1年生
単位数 2
校舎 品川キャンパス
授業形態 講義
授業の目的 時間と共に変化する現象を分析する数学の分野は力学系(dynamical systems)と呼ばれます.ちなみに物理学の力学(mechanics)も含んでいますが,それだけでなく生物の個体数,人口の変化,金融市場の変化,物流の変化など多くの分野に応用可能です.本講義は高校の数学Iまでの知識を前提に,差分方程式系の基礎を学び,バタフライ効果やカオス現象といった最先端の話題まで説明します.
到達目標 この授業では受講生が以下のことができるようになることを目標とします.

(1)数学に対する苦手意識をなくし,むしろ数学に親しみを感じられるようになる.

(2)自ら手を動かし計算できるようになる。

(3)差分方程式と力学系を知る.

(4)数理モデルと現実の関係を観察し考察できる.
授業外学修内容・授業外学修時間数 授業外学修では講義後の復習に力点をおいてください.講義ノートを読み直すだけでなく,自ら手を動かし「計算」して理解を深めることが大切です.さらに関連事項をインターネットで調べたりして毎回4時間以上の学修が必要です.60時間以上の授業外学修が必要です。
授業計画 【第1回】この講義の概要(預貯金の数理モデル)

【第2回】力学系とは

【第3回】吸引的不動点

【第4回】反発的不動点

【第5回】2次関数の定める力学系

【第6回】周期点と周期軌道

【第7回】テント写像の3周期軌道

【第8回】バタフライ効果とは

【第9回】微分とは

【第10回】生物の個体数のダイナミックス(絶滅現象について)

【第11回】安定状態

【第12回】周期状態

【第13回】分岐とは

【第14回】分岐現象の視覚化

【第15回】カオス現象
成績評価の方法 到達目標に記載の内容について、自ら手を動かし正しく計算でき、図を描けるようになることと、力学系とカオスについて具体例を挙げて論述できることを定期試験の評価基準とする。レポート5回(40%)と期末試験(60%)で総合的な評価を行う予定である。
フィードバックの内容 授業内容でわからないことは、メールで問い合わせるか、授業の前後で個人的に質問にくればお応えします。レポート課題については必要に応じて授業中に説明する予定です。
教科書
指定図書
参考書 『カオス 第1巻 力学系入門』K. T. アリグッド、T. D. サウアー、J. A. ヨーク(津田一郎 監訳) 丸善出版 2012年01月
教員からのお知らせ 参考書は無理に買う必要はありません.講義でより深いことを学びたいと感じだ人は図書館などでご覧ください.講義の形式は新型コロナの影響で変則的になるかもしれません.ゆえに単位取得を難しくするようなことはしません.自分なりに納得して理解することが大切です.
オフィスアワー 本授業に関する質問・相談は、講義終了後に直接するか,後日に桐木までメール (kiriki●tokai-u.jp) をください.
アクティブ・ラーニングの内容 講義中に出題した課題に対し、後日学生へのフィードバックとして担当教員がその課題と関連事項に関して解説を行い、学生の振り返りを促す。
その他