経済学部シラバス
2023年度(令和5年度)
Syllabus
特殊講義19〈複雑系経済学〉※全コース_3年生以上
履修年度 | 2023 |
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講義コード | 11C0125021 |
科目名 | 特殊講義19〈複雑系経済学〉※全コース_3年生以上 |
開講期 | 2期 |
担当者氏名 | 小野﨑 保 |
履修年次 | 3年生 |
単位数 | 2 |
校舎 | 品川キャンパス |
授業形態 | 講義 |
授業の目的 | ヒトの脳にはおよそ1000億個のニューロン(神経細胞)があるといわれていますが、それらの組み合わせによってどのように知能が生じるのか、どのように記憶が蓄積されるのかなどについてまだほとんど何も分かっていません。また、マクロ経済は、ミクロレベルでの多数の異質な経済主体による日々の経済活動の積み重ねの結果として景気循環を繰り返しつつ成長していきますが、こうした経済変動のメカニズムは未だ解明されていません。こうしたヒトの脳や経済などのような、複雑で入り組んだ構造と体系をもつシステム(系)のことを「複雑系」といいます。この授業では、最近数十年間に発展してきた複雑系に関する科学のものの見方を解説するとともに、経済を複雑系として捉えるとどのように見えるかについて考えます。 |
到達目標 | ・複雑系とは何かを理解できるようになる。 ・複雑系として経済を捉えることができるようになる。 ・現在進行中である複雑系の科学の面白さや重要性を理解できるようになる。 |
授業外学修内容・授業外学修時間数 | 授業で扱う項目について、講義資料や参考文献などを通じて復習し理解度を確認すること。これらと適宜課される課題とを併せて、授業外に合計60時間以上の学習をおこなうこと。 |
授業計画 | 【第 1 回】 ガイダンス 【第 2 回】 複雑系とは何か 【第 3 回】 複雑性の現象:フラクタル 【第 4 回】 複雑性の現象:自己組織臨界性 【第 5 回】 複雑性の現象:カオス(1) 【第 6 回】 複雑性の現象:カオス(2) 【第 7 回】 複雑性の現象:カオス(3) 【第 8 回】 複雑性の現象:カオスの縁 【第 9 回】 複雑適応系(1):複雑適応系とは 【第10回】 複雑適応系(2):進化と遺伝的アルゴリズム 【第11回】 複雑適応系(3):ネットワーク 【第12回】 複雑系経済学(1) 【第13回】 複雑系経済学(2) 【第14回】 複雑系経済学(3) 【第15回】 まとめ |
成績評価の方法 | 課題(40%)、授業への取り組み姿勢(20%)、定期試験(40%)で評価します。 |
フィードバックの内容 | 授業に関する質問・感想・コメントをリアクションペーパーとして適宜提出してもらい、重要な質問やコメントに対しては口頭あるいは文書にて回答します。 |
教科書 | 『複雑系入門 ―知のフロンティアへの冒険』井庭崇・福原義久 NTT出版 1998年 |
指定図書 | |
参考書 | 『ガイドツアー 複雑系の世界: サンタフェ研究所講義ノートから』メラニー・ミッチェル 紀伊國屋書店 2011年 |
教員からのお知らせ | ・Ⅰ期に開講される『経済のダイナミクス』と関連する内容があるので、両方を履修することが望ましい。 ・必要に応じて少し高度な数学を使いますが、基礎から説明します。 |
オフィスアワー | メール(onozaki●ris.ac.jp)にて随時受け付けます。ただし、アドレスの●を@に変換してください。 |
アクティブ・ラーニングの内容 | 意見共有、教員からのフィードバックによる振り返りなど。 |
その他 |