経済学部シラバス
2023年度(令和5年度)

Syllabus

経済法

履修年度 2023
講義コード 11C0124001
科目名 経済法
開講期 1期
担当者氏名 市川 芳治
履修年次 2年生
単位数 2
校舎 品川キャンパス
授業形態 講義
授業の目的 本講義では、日本の独占禁止法を核とする、経済法(競争法)について学びます。法律というと、つい目前の条文にとらわれがちですが、むしろ基本的な枠組み・考え方をしっかり身につけることを優先します。

最近では、アマゾン、グーグルなど、身近なネット上の企業との関係も議論になっています。また、新型コロナウイルスをめぐっても、競争法には様々出番がありました。このような最新事例も盛り込んでいきます。
到達目標 ・今やビジネスでは無視できなくなった世界的に共通する経済法(競争法)の枠組みについて理解し、日常起きる事象に適用できる(これにより、社会人としての活躍の幅を広げる)。

・経済法と経済学の関係について説明できる。
授業外学修内容・授業外学修時間数 ・講義前に、教科書の通読を中心とした予習を行ってもらいます。

・講義では、事件の読み解き方の筋道を中心に伝授しますので、講義後、様々なケースへの応用について、検討を行ってもらいます(復習のガイダンスともなっています)。

上記に示した授業外の学修は、60時間以上行うこと。
授業計画 【第1回】ガイダンス(講義の進め方など)



冒頭の授業の目的に記したような方針で進めることで、近年改正の多い独占禁止法の本質を見誤ることもなく、また、ビジネスパーソンとして必須の知識となりつつある、米国・EU・中国ほか海外の競争法を理解する素地を養うことにもつながります。



カルテル・入札談合等、意外と身近に、経済法の案件は転がっています(「独禁法」で検索をしてみてください)。具体事例で頭を使ってもらいながら、教科書をいわば副読本のようにして、講義を進めます。やりとりをしながら一緒に考えていきたいと思っていますので、頭を柔らかくして参加してもらえればと思います。





<経済法の基本的な枠組み・考え方の理解>



【第2回】弊害要件総論(1)(市場とは何か)

【第3回】弊害要件総論(2)(反競争性とは何か)

【第4回】弊害要件総論(3)(正当化理由とは何か)

【第5回】行為類型ごとの行為要件と弊害要件(1)(競争停止とは何か)

【第6回】行為類型ごとの行為要件と弊害要件(2)(他者排除とは何か)

【第7回】行為類型ごとの行為要件と弊害要件(3)

【第8回】違反要件の諸問題

【第9回】不正手段





<日本の独占禁止法に沿った理解>



【第10回】日本法の違反類型をめぐる総説

【第11回】不当な取引制限(いわゆるカルテル・入札談合事件等)

【第12回】私的独占

【第13回】不公正な取引方法

【第14回】企業結合規制

【第15回】事例演習
成績評価の方法 授業中の小テスト(50%)、期末レポート(50%)にて評価します。基本的にこの2つで評価しますが、発言等での講義への貢献について、追加点として扱います。レポートは出来不出来というよりは、考え方が身に付いているかで評価します。
フィードバックの内容 講義冒頭ないし講義中に小テストを実施し、その場及び次回講義冒頭にてフィードバックを行います。
教科書 『独禁法講義〔第十版〕』白石忠志 有斐閣 2023
指定図書 『独禁法講義〔第十版〕』白石忠志 有斐閣 2023
参考書 『独禁法事例集』白石忠志 有斐閣 2017
教員からのお知らせ 教科書、指定図書を基本に、適宜教材は配付致します。参考書は、より深く学びたい人向けに掲げてあります。
オフィスアワー 事前の予約をしてくれれば、適宜対応します。

メールによる問い合わせ等でも結構です。



e-mail: 4thestate☆mail.goo.ne.jp  ※「☆」をアットマークに置き換えること



e-mail: estate4☆keio.jp  ※「☆」をアットマークに置き換えること
アクティブ・ラーニングの内容 小テスト等を活用して、教員からのフィードバックのよる振り返りを行い、学習効果を深めます。中間レポート的な形で、能動的な授業外学習も予定しています。
その他