経済学部シラバス
2023年度(令和5年度)

Syllabus

金融論2

履修年度 2023
講義コード 11C0111501
科目名 金融論2
開講期 2期
担当者氏名 林 康史
履修年次 2年生
単位数 2
校舎 品川キャンパス
授業形態 講義
授業の目的 金融市場の現場で「何が起こっているか」を念頭に置きつつ、基礎からデリバティブまでを講義する。マーケットを体感するために外国為替の模擬取引等、受講者参加の方法も取り込む(コロナ禍の状況次第)。金融は経済の基礎をなしており、経済の理解には不可欠。金融の知識が不足していれば、一流のビジネスパーソンになれないばかりか、個人生活にも支障をきたす。国際金融、証券論、中国金融、FP等の関連科目の基本を理解する。
到達目標 金融システム・市場、金融機関、金融商品(デリバティブも含む)の基本的知識は理解し、説明でき、利回り計算等は自在にできる。また、マーケット感覚もある程度身についており、行動経済学の知見も理解し、それらを認知したうえで、リスクを検討できる。
授業外学修内容・授業外学修時間数 授業外学修時間には、指示した資料の視聴、読解、課題の考察等を行う(理解が困難なところは、繰り返し学習のこと)。15回2単位の本科目の授業外学修時間は60時間である。
授業計画 基本「反転授業」の形式で行う(反転授業については、第1回に説明するが、各自、調べておくようにしてください)。各授業回の前に、オンデマンド資料等を学習しておくこと(対面授業は、Q&Aから始まることがある)。



1期の授業の進捗を鑑み、順番の入れ替え等を行う可能性があるので、注意されたい。1期の授業の内容は、よく復習しておいていただきたい。



 第1期の復習



第1回:金融論1の復習



 金融市場



第2回:金融市場の分類

第3回:外国為替の模擬取引(シミュレーションゲーム)



 金融デリバティブと証券化



第4回:証拠金取引、レバレッジ

第5回:金利スワップ・通貨スワップ

第6回:オプション、証券化

第7回:デリバティブの歴史(大阪堂島の米市場)



 マクロ経済と金融



第8回:金融政策と中間目標、金融政策の考え方



 第二次世界大戦後の金融政策の歴史的展開



第9回:安定成長期まで、日本版金融ビッグバン、量的緩和政策/異次元緩和



 金融規制



第10回:金融制度と金融規制、規制の区分と種類、自己資本比率規制

第11回:事後的規制、消費者・投資者保護



 金融リテラシー



第12回:マネーと投資の心理学(行動ファイナンス入門)

第13回:マーケット予測

第14回:運用スタイル、ポートフォリオ構築の視点



 総括



第15回:総括、授業内評価



※ 現場を熟知しているゲストスピーカーによる講義も挿入したい。
成績評価の方法 期末試験(50%)・確認テスト(30%)・レポート(10%)・授業への取り組み姿勢(10%)で、総合的に評価する。
フィードバックの内容 授業時に質問を受け、応答する。また、適宜、「Q&A」等を掲示する。
教科書 『やり直しの金融論(仮題)』(近刊予定)林康史 中央経済社 
指定図書 『貨幣と通貨の法文化』林康史編 国際書院 2016年
『通貨政策の経済学』クルーグマン著、林康史・河野龍太郎 訳 東洋経済新報社 1998年
『法と経済学』矢野誠 編 東京大学出版会 2007年
『欲望と幻想のドル』クレイグ・カーミン著、林康史 監訳 日本経済新聞出版社 2010年
『トレーダーの発想術――マーケットで勝ち残るための70の箴言』ロイ・W・ロングストリート著、林康史 訳 日経BP社 2014年
『マネーの進化史(ハヤカワ・ノンフィクション文庫)』ニーアル・ファーガソン 早川書房 2015年
参考書 『マンガーの投資術 バークシャー・ハザウェイ副会長 チャーリー・マンガーの珠玉の言葉』デビッド・クラーク著、監訳 日経BP社 2017年
『改訂版 金持ち父さんの投資ガイド 入門編』キヨサキ他著 筑摩書房 2014年
『「儲かる人」への59の質問 マネーの心理』(文庫版、知的生きかた文庫)』マネー&ライフ研究会著、林 康史 (編集) 三笠書房 2006年
『13歳からの投資のすすめ』ティモシー オールセン著、浜田陽二・宮川修子・林康史 訳 東洋経済新報社 2006年
『改定版 基礎から学ぶ デイトレード――マーケットを理解するための思考術』林康史 日経BP社 2013年
『戦略的リスク管理入門』ジェームズ・ラム 著、林康史・茶野 努 監訳 勁草書房 2016年
教員からのお知らせ “金融”を学ぶことが、なぜ、必要なのか、自覚して履修のこと。

出席状況は評価対象外である(欠席は減点対象となる場合がある)が、3分の2以上の回の出席(課題等の提出)が求められる。

金融論1の授業内容を理解したうえで受講することが望ましい。
オフィスアワー 本授業に関する質問・相談は、授業時、また、メール等で受付ける。オフィスアワー時の訪問は事前に連絡がない場合は対応困難なことがある。
アクティブ・ラーニングの内容 基本、反転授業である(第1回に説明する。第2回以降は、事前にオンライン教材の視聴を行う等、対面の授業の前に、学習すべきことがあることに留意されたい)。
その他