経済学部シラバス
2023年度(令和5年度)

Syllabus

生命科学2/生命科学B

履修年度 2023
講義コード 11C0106201
科目名 生命科学2/生命科学B
開講期 2期
担当者氏名 深谷 緑
履修年次 2年生
単位数 2
校舎 品川キャンパス
授業形態 講義
授業の目的 「進化」は日常会話でもよく出てくる言葉ですが、あなたはそれを正しく理解しているでしょうか。進化については誤解が流布しており、その曲解・誤解の中には、社会への悪影響が懸念されるものさえ存在します。この講義では生物の環境適応・進化のメカニズムを、特にヒトの特性やその進化過程に重点を置いて学んで行きます。
到達目標 ・現代進化理論を正しく理解する

・ヒトを含む生物の様々な性質について進化における意義を考える事ができる

・代表的な似非進化論・有害俗説がなぜ間違いか説明できる
授業外学修内容・授業外学修時間数 予・復習用に配布した資料を精読・視聴する。授業で理解できなかった項目について参考資料などにあたって調べ、解決できない場合は質問をまとめておく。興味に応じ関連書籍などを読み、理解を深めることも勧める。

授業外学習時間として60時間以上を想定している。
授業計画 【第1回】 オリエンテーション-進化とは

【第2回】 人類進化のあらまし

【第3回】 進化した人体の不都合な構造

【第4回】 進化の樹・進化の網

【第5回】 進化のメカニズム①―自然選択・遺伝子

【第6回】 進化のメカニズム②―遺伝的浮動・種分化

【第7回】 生物の適応戦略・適応度

【第8回】 血縁選択

【第9回】 性選択・性的対立

【第10回】「種族保存」の誤り

【第11回】 ヒトの進化と脳・社会①

【第12回】 ヒトの進化と脳・社会②

【第13回】 生物多様性と人間

【第14回】 生物としてのヒトの未来

【第15回】 総括
成績評価の方法 平常点と期末評価の合計で成績評価します(配点は6:4の予定)。

平常点:参加姿勢のほか、理解度の確認のためのquizにより評価します。quizは全体で8-9回程度、各回1,2問程度、選択式の見込みです(特に断りが無い場合、提出点に正答点が加算されます)。

期末評価:いまのところ授業内テスト実施の予定です。
フィードバックの内容 quizの解答・回答を集計し、後日の講義回で結果の講評と、関連内容の復習を行います。また受講者の質問・コメント・リクエストから講義の進行速度、資料内容などを調節します。
教科書 『ヒトを理解するための生物学』八杉貞雄 裳華房 2021年
指定図書
参考書 『進化と人間行動 第2版』長谷川寿一・長谷川眞理子・大槻久 東京大学出版会 2021
『進化とはなんだろうか』長谷川眞理子 岩波書店 1999
『カラー図解 進化の教科書 第1巻 進化の歴史』カール・ジンマー, ダグラス・J・エムレン 講談社 2016
『カラー図解 進化の教科書 第2巻 進化の理論』カール・ジンマー, ダグラス・J・エムレン 講談社 2017
『カラー図解 進化の教科書 第3巻 系統樹や生態から見た進化』カール・ジンマー, ダグラス・J・エムレン 講談社 2017
教員からのお知らせ 用語暗記ではなく本質の理解、システムの理解を目指して下さい。

生物界全体を見渡しつつも、動物(ヒト含む)の行動と進化に焦点を当てる内容です。
オフィスアワー 本授業に関する質問・相談は、授業終了後、次の授業に支障がない範囲で教室内にて対応する。またポータルの連絡機能を用いた質問対応も行う(初回授業時に説明、また掲示予定)。
アクティブ・ラーニングの内容 ポータルのオンライン授業機能をもちい紹介する参考資料サイト、また授業後に公開する授業用視聴覚資料(スライド・動画など)を用いて各自、理解を深めることができるよう工夫する。
その他 高校での生物履修歴・基礎知識の有無にかかわらず受講可能です。

ミクロ・マクロを問わず、生命科学に関わる時事の話題を授業でとりあげ、解説する予定です。