講義・履修
Lecture & Colloquium

田中 有紀

東アジアの文化と社会

田中 有紀

中国人や韓国人の考え方の根底にあるもの。
それを学ぶことが、相手を理解する上で非常に重要。

日本の隣国であり、政治や文化など、さまざまな面で私たちと関連の深い国、中国。特にビジネスでの結びつきは非常に緊密になっています。皆さんの中にも、社会に出た際に中国の会社と取引を行う人がいるかもしれません。このように身近な国でありながら、中国人そのものについて明確なイメージをもっている人は少ないのではないでしょうか。特に近年は日本と中国の二国間で多くの問題が持ち上がり、中国に対してあまりいい印象をもっていない人も多いかもしれません。
こうした中、私の授業では日本や中国、韓国などに古くから根付いている哲学、特に儒教をテーマにしています。ニュース等を見ていると、中国人は私たちと違う存在ではないかと思いがちですが、儒教や仏教の思想から照らし合わせると、アジアとして一つの文化を為していることが分かります。その一方で、同じ東アジアの民族であっても、国によって考え方の違う部分もあるのです。考え方が違うのならば、どうして違っていったのか。「違う」というだけで思考を止めず、その思想の根本にある歴史的背景を考えることで、接し方や受け止め方も変わってきます。
二十世紀は欧米を中心として世界経済が回ってきました。しかし二十一世紀は、そこにアジアが大きく関わってきます。私たちも東アジア諸国と関わることが、ビジネスにおいても、またそれ以外においても、今まで以上に多くなるはずです。そのときに、相手がどのような場面でどのような感情をもつのか。彼らに根付いている伝統思想に関する知識をもっていれば、そうした場面でも相手のことを理解し、間違った態度を取ることもなくなるはず。私は中国語の指導も行っていますが、言葉の背景にある文化を知ることで、コミュニケーションはより豊かになると思っています。そうした意味で、経済に興味のある学生に学んでもらいたいですね。