講義・履修
Lecture & Colloquium

小沢 奈美恵

アメリカの文化と社会

小沢 奈美恵

漠然としたイメージではなく、アメリカの歴史、文化、社会問題などについて深く学ぶ。

アメリカという国は、日本人が最も親しみを持つ国の一つだと思いますが、実はその実態を誰もが詳しく知っているとは限りません。音楽、映画、ファッション、有名企業、有名人などから、漠然としたアメリカのイメージがあるかもしれません。しかし、授業では、アメリカの歴史、文化、社会問題などについて深く学んでいきます。
前期の授業では、アメリカ史に残る有名なスピーチの数々や重要文書を、映像を視聴しながら学びます。中学や高校でもマーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師の"I have a dream"の名演説は学ぶかもしれませんが、その背景をより深く掘り下げながら、言葉の意味を探ります。黒人指導者としてキング牧師と並ぶマルコム・Xの演説も比較対照します。他にもリンカン、ローズヴェルト、ケネディ、オバマなど歴代大統領の演説だけでなく、環境運動家として有名なレイチェル・カーソンやアル・ゴアなど多彩な人々を扱います。
後期の授業では、現代アメリカ、特に9.11以降の社会について、アメリカ映画を通して学びます。マイケル・ムーア監督の『華氏911』からは、9.11同時多発テロが起きた政治的・外交的背景を、『ボウリング・フォー・コロンバイン』からは、銃社会の実態を学んでいきます。また、モーガン・スパーロック監督の『スーパーサイズ・ミー』からはアメリカの食産業の実態、また『デンジャラス・マインド』という実話に基づいた映画からは、教育における貧富の格差、アクションドラマ『ジョン・Q』からは医療保険制度の問題点、SFの『マトリックス』からは仮想現実と高度管理社会など、現代アメリカ社会が直面している様々な問題を考えていきます。
前期、後期の授業いずれにおいても自ら考えて自分の意見を形成する力、メディアから受動的に意味を受け取るのではなく、批判的に考察する力を身につけてもらいたいと思っています。