講義・履修
Lecture & Colloquium

慶田 昌之

マクロ経済学

慶田 昌之

マクロ経済学の理論を学んで、経済全体を見る目を養う。

マクロ経済学は、一国の経済(マクロ経済)がどのように成長し、変動するかを理解しようとする学問分野です。個人や家計が財・サービスをどのように消費するか、個々の企業がどのように財・サービスを生産するかを説明するのがミクロ経済学ですが、なぜマクロ経済の変動を理解するのに、マクロ経済学という別の学問が必要なのでしょうか。マクロ経済といっても、その経済は家計と企業の集合体なのですから、家計と企業の行動が明かになれば、マクロ経済の動きも明かになると考えられるかもしれません。
マクロ経済学が経済学の一分野になったのは、ミクロ経済学で考える家計や企業の単純な集合体としてマクロ経済を捉えることには、限界があることが意識されたためであると考えられます。つまり、個々の経済主体を単純に足し合わせただけでは体を捉えることができないことが分かってきたのです。したがって、マクロ経済を理解するためには、ミクロ経済学に基礎を置きつつ、独自の仮定を学ぶ必要があります。
この独自の仮定がどの程度必要かについて、現代のマクロ経済学者の意見は分かれています。かなりの程度の独自の仮定が必要であると考える“ケインズ派”と、ミクロ経済学に追加するものは必要最小限にとどめるべきと考える“新古典派”です。この2派は異なった考え方を持っており、ときには正反対の結論を出すことがあります。例えば、“ケインズ派”は政府の役割を重視するのに対して、“新古典派”は政府の役割を否定的に考えます。マクロ経済学を学ぶためには、“ケインズ派”と“新古典派”の両方の考え方を学び、その違いを理解することが非常に大切です。